はじめに: RISEのサーガディアンリズムが時間割のようだ
前回発見したRIZEアプリがおもしろい. 1 このアプリは睡眠負債の見える化がメイんだが、もうひとつの機能としてサーガディアンリズムに沿ったパフォーマンスの指針を示してくれる.
Utilize Your Circadian Rhythm for Peak Productivity
だいたい1日には、以下のような時間帯ごとの特徴がある
- 睡眠慣性:
- 起床後90分まで
- コルチゾール覚醒反応(CAR)でぼんやりとした状態からだんたん目覚める.
- CARを邪魔しないためにコーヒーは禁止
- 午前ピーク/Morning Peak: 起床後1.5時間. 4h
- パフォーマンス第一ピーク
- ポストランチディップ: 起床後6時間. 3.5h
- 誰にでも訪れる自然な眠気や集中力の低下現象のこと
- 実際の食事とは無関係なところがおもしろい
- 夕方ピーク/Evening Peak: 起床後9.5時間. 3.5h
- パフォーマンス第二ピーク
- 別名、禁止帯. 眠ろうとしてもどちらかというと眠れない時間帯.
- DLMO: 就寝前2時間
- DLMO: Dim Light Melatonin Onset
- メラトニンが出始める時間帯. 就寝準備.
すると、パフォーマンスを最適化させるには、peak/dipの波を意識しつつ、二つの山で頑張ることになる. まるで、時間割のようだ. そして、外部から押し付けられた時間割ではなく、自分の本来の時間割で生きる方がよっぽど利にかなう.
Fitbit APIで取得出来るデータで、1日通して取得できるものは心拍数くらいしかないのだが、これを分析して、サーガディアンリムのようなものがあるか調べてみた.
Fitbit心拍データによるピーク/ディップ分析
過去30日間(2025-12-09 ~ 2026-01-07)のFitbit心拍データを分析した. 重要なのは、運動時間(自転車、筋トレ、ウォーキング)を完全に除外し、安静時の心拍数のみを対象にしたこと. これにより、サーカディアンリズムによる純粋な心拍数変動を抽出できる.2
分析手法としては、10分ごとの平均心拍数をスプライン補間で滑らかな曲線にし、ピーク(極大値)とディップ(極小値)を検出した.
検出されたピークとディップ
以下が1日の心拍数の波形から検出されたピークとディップ:
| 時間帯 | タイプ | 時刻・心拍数 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 🌙 夜間 | ディップ | 04:24 (47.0 bpm) | 深い睡眠、最も休息 |
| ☀️ 朝 | ピーク | 07:24 (73.4 bpm) | 自然な覚醒 |
| 😴 昼 | ディップ | 11:10 (60.5 bpm) | post-lunch dip |
| 📈 午後 | ピーク | 15:03 (70.1 bpm) | 午後の活性化 |
| 🌅 夕方 | ディップ | 17:42 (65.7 bpm) | 午後の疲労感 |
| 🌆 夜 | ピーク | 20:06 (70.9 bpm) | 体温ピーク |
考察
そもそも認知パフォーマンスと身体パフォーマンスは違う
まず分析結果が、RISEアプリと異なる.
朝と夜にピークがくるのは、これは自転車移動の可能性がとても高い.
RISEアプリだと、だいたい12時手前から昼ディップになり、16時くらいから夕方のピークが始まる.
一方わたしの分析だと、11時すぎに心拍が一番低くなったあと、15時にかけてだんだんあがっていって、再び18時に向けて下がっていく.
サーガディアンリズムは自律神経、ホルモン、代謝、眠気など、複数のリズムの組み合わせで成り立つので、そもそも心拍数のサイクルが認知パフォーマンスというわけではないのだ.
自分のなかにある自律的な心拍リズムが可視化されるところがおもしろい
しかし、それでも興味深いのは午後に一番心拍数が上がっていくところ. 体温は計測してないものの、これは体温が午後にかけてピークになって、だから筋トレはこの時間帯がいいという言説に一致する.
そもそもこういうリズムがわたしのなかにあるということがとてもおもしろいと思った.