REPL と REPL 駆動開発について調べたメモです.

REPL とは

Read-Eval-Print-Loop の略. 読んで、評価して、表示するを繰り返す.

対話的に開発するためのツール.

素早いフィードバックを得ることで、頭に浮かんだ考えを即実行できる!!

インタラクティブシェルとの違いがよくわからなかった. Lisp 系の言語で REPL という用語が利用され, スクリプト言語で インタラクティブシェルという用語が利用される??

各言語のサポート状況

スクリプト言語は大体できる.

  • Ruby … irb, pry
  • Python … iPhthon
  • Perl … perl -de 1

Lisp 系言語はもちろんできる.

  • Clojure .. lein repl
  • Scheme
  • Common Lisp

コンパイラ系言語でもサポートしようという取り組みがある.

REPL Driven Development

Repl によって開発を駆動する方法. 以下 RDD. 具体的には、 エディタと Repl を両側にならべて、以下のプロセスを繰り返す.

  1. 実装(S 式)を書いてみる
  2. 実装を 即座に Repl に読み込ませて評価
  3. 結果を確認しその実装が正しいことを確認する

この 記事によると、以下の 3 点から開放されることで、 開発に集中することができるとのこと.

  1. restarting the application … アプリケーションの再起動
  2. running something other than the application to verify behavior … 振る舞いの確認のためにアプリケーション以外を起動すること
  3. moving out of the source to execute arbitrary code… 任意のコードを実行するためにソースから離れること.

たとえば C#の場合は、アプリを止めて リビルドして、アプリを再起動するというサイクルが入るが、 このサイクルはとても時間がかかり受け入れがたい. REPL は瞬時にフィードバックが得られる.

RDD は TDD と組み合わせることもできる. テストを書くよりもより素早く フィードバッグを得られることが RDD の TDD に対するメリットだ. RDD の結果から, REPL の出力ずく pritty print をコピペすることで TDD のテストケースを書くことで、 リグレッションテストのメリットを享受できる.

資料

日本語

RDD 解説したスライド.

たいへん丁寧な解説。参考になる.

つまり、プログラムを作りながら、横で REPL を起動しておき、 その関数をロード(またはリロード)して実際に使ってみて、 さらに修正して、使ってみて、ということができる、ということです。

REPL 駆動開発を体験することができる.

Clojure は他の言語とは違ってファイルをベースに開発しません。 基本的に REPL の上に全てあるので、それを最大限に活かして開発出来るのが Clojure の利点であり他の言語に対するひとつの優位性でしょう

英語

REPL で評価した結果をコピペで TDD の期待値としてつかえば、 期待値を用意するのが楽。REPL の結果からテストが自動できればいいねという話.

所感 ====

なにも REPL 駆動開発なんて、名前をつけるまでもなく、 つくったコードを動かして結果を確認するということは、当たり前のことだ. C 言語をはじめて勉強したときも、書いて、コンパイルして、実行をしていた.

REPL 駆動開発は、このフィードバッグを得るスピードが普通よりも抜群に速いことで、 開発により集中出きるのではと感じた. Emacs で C-x C-e をすることで、 Clojure や Emacs Lisp コードを評価して結果をパッと得られることは、快感でもある.

RDD は TDD と比較されることが多い. TDD はテストコードを書くのに、またメンテナンスすることに時間がかかることが問題視されることが多い. TDD は費用対効果を考えてやらなければならないというのが今の持論.

とくにプロトタイプなどは品質よりは速く成果をあげることが大事.そこで、RDD である. 先日ハッカーと画家を読んだが、そこでも速くアイデアを形にすることがハッカー気質だと学んだ.

より素早くフィードバッグを回してガンガンつくることに相性が良い.

REPL 駆動開発は、素早くプロトタイプや自分の考えを形にするときに有効な手段だと感じた.